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重度認知症入院治療(生活機能回復訓練)

 当院は重度認知症患者治療病棟において回廊式施設基準を取得しております。
その中で行われる生活機能回復訓練は、医師の指導監督のもとで、作業療法士、看護師、精神保健福祉士等の従事者により1日4時間以上実施しています。
 具体的には、(表1参照)歩行訓練を中心とした機能訓練と院内デイケア、食事・排泄などの生活場面での関わりなどで治療プランを構成しております。

表1 認知症病棟(生活機能回復訓練)一週間の流れ

曜日
9  10  11  12   1   2   3   4   5
備考
月曜
機能訓練
機能訓練
入浴
火曜
院内デイケア
水曜
院内デイケア
木曜
機能訓練
機能訓練
入浴
金曜
院内デイケア
土曜
機能訓練
機能訓練

院内デイケアの紹介

 重度認知症患者治療病棟に入院中の患者様を対象として、生活機能の維持・回復を目的に院内でデイケアを行っています。
 あれ?院内でデイケア?と疑問に思うかたもおられると思いますが、当院では入院中からデイケアという枠組みの中で、治療を行う試みを平成15年より実施しております。
 認知症のお年寄りは環境の変化に弱いとされ、入院という環境変化自体にもついていけない方が多く見られます。しかし、その一方で、昔の知人や親戚の方などがお見舞いに訪れたり、病棟外での例えば売店での店員との受け答えなど、病前と変わらない受け答えをすることがあります。
 これは、なぜか?人には、家でのリラックスしたときに見せる顔と社会でしっかりしないといけないときの顔との2面性があるように感じます。
そう考えると病棟外でそんな小さな社会を作り、その中で何かに打ち込める(リハビリ)ことができれば、病状にも変化が出るのではないかと考えました。
 そんなことがあってかどうかはわかりませんが、病棟内で落ち着けない患者様が、院内デイケアにくるとシャキッとした感じで精神的に穏やかに過ごされる方がしだいに増えてきました。
 約30名の患者様(病床は60名)を、am10:00~pm3:30の約5時間30分の長丁場で受け入れ、「小さな社会」を築いているところです。
 できれば薬に頼らず、快適な入院生活を送って頂きたいとのスタッフの願いから、こんな試みがスタートしました。わたしは、作業療法士でありながら店長、他のスタッフはお客様にサービスと提供する店員といった役になりきり、1日がなんとなく穏やかに流れ、「また明日もきてもいいかな?」というイメージが患者様に残るように日々試行錯誤しております。

表2 院内デイケアのスケジュール

午前
内容
午後
内容
10:00
お茶
1:00
カラオケ
10:30
朝の会
1:30
創作活動
11:00
レクリエーション
2:00
11:30
歩行訓練
2:30
おやつ
12:00
食事動作訓練
排尿誘導
3:00
帰りの会
12:30
3:30
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