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高齢者の健康と福祉に関するトータルマネージメント

当院の特色

1.全人的医療

 当院は高齢者の内科系疾患全般を診療することが可能です。個々の医師はそれぞれの専門分野や得意診療分野を持っています。しかし、高齢者は一人で多くの病気を抱えていることのほうがむしろ多いため、臓器別の治療ばかりしていると、思わぬ失敗をすることになりかねません(肺炎は治ったけれど、床ずれができて、しかも寝たきりになったなどということが極力ないようにしなければなりません)。当院の医師は、いたずらに専門性に溺れることなく、広く高齢者の内科系疾患全般を診療できるように求められており、この目標に向かって日々研鑽を積んでいます。したがって、高齢者の健康問題で何科に相談してよいか判らないときには、当院の内科を訪ねてみてください。排泄に関するトラブルや、膝や腰の痛み、体の動きの悪さなど、何でも相談に乗ります。ケースによっては最適な病院を紹介します。

2.低い診療科間の連携

 ただ、病院の理念である全人的医療を実践するためには、個々の医師の総合能力の向上だけではどうしても限界があります。当院の医局は規模が大きすぎないため、各診療科の垣根が大変低く、お互いに相談しあって多面的に問題を解決します。例えば昼休みに医局でコーヒーを飲みながら、脳梗塞後のリハビリ患者様のうつ病について精神科に相談したり、不整脈への対処を循環器科医に相談したりするような光景が日常的に見られます。

3.充実した認知症診療

 高齢者の診療では認知症を避けて通ることができません。当院は認知症診療の先駆施設としてこの分野に力を入れており、認知症があるから入院できないというようなことはありません。認知症患者の皆様がその能力を最大限に発揮して、有意義な時間を過ごしていただけるよう、アドバイスをしたり投薬したりしています。

4.高齢者に適した診療体系

 当院の診療は、問診や医師による診察を重視しますが、これに加えて血液検査、尿検査、レントゲン、内視鏡、CT、エコーなどを中心に診断を進めます。これらの検査は安全で苦痛が少ないにもかかわらず、診断上有用な情報をたくさんもたらしてくれます。高齢者の体力を考慮した診断体系となっています。

高齢者の健康と福祉の支援組織

 当院は高齢者の病気を治療するという病院本来の役割にとどまらず、高齢者の院外での生活についても専門スタッフ(在宅医療部が中心)が相談に乗り、ご本人にもご家族にもよりよい生活を送っていただけるようお手伝いをしています。例えば運動能力や生活能力が低下した方にはリハビリテーションを受けていただいています。入院は望まないけれど、来院することが難しい方は、訪問看護や訪問リハビリを利用するという手もあります。認知症の方がデイケアを利用することで、ご本人の表情が明るくなるばかりでなく、安心して外出ができるとご家族に喜んでいただくこともしばしばです。
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